美術大学卒業後、立体造形を専門とする業界の職人として数々の経験を積んできました。「お客様の持つイメージを汲み取り、立体に表現する技術」と、「生き物の個性を観察する力」で、数値では表せない“その子らしさ”をつくります。

ペットを飼ったことのある方なら誰しも、彼らがどれだけ人間の言葉や感情を理解し、私たちに愛情を持ってくれるか知っていると思います。しかしペットは私たちより長生きしません、必ずその時が来ます。そして、彼らの美しい形を鮮明に思い出せなくなるのがとても寂しいのです。私は愛猫のチャオズを突然亡くしました。彼のことを一ミリも忘れない為に、写真を見てチャオズを作ろうとしましたが、なぜ10年間も一緒にいたのにその姿をしっかり覚えていないのだろう、彼の個性を見つけてあげられなかったんだろうと、とても後悔しました。そんな気持ちを抱えながら、たくさんの猫たちをモデルに作品を作っていくにつれ、骨格から、姿勢から、表情から、どんどん「猫の個性」が見えるようになってきたのです。わたしは、自分と同じような思いを持つ方と、動物たちのための作品作りがしようと心に決めました。そしてこれらの作品は地球に優しい必要があると思いました。ウールは元々動物の一部です。そこに自らの感性や技術を活かし、作品に命と温かさが吹き込まれます。私の“動物と形に対する興味”は尽きることがありません。

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